お受験ママだった母と絶交した私が考える、教育虐待親の特徴と心の問題

私の母は、今で言う「お受験ママ」でした。

子供に毎日勉強させることが母のポリシー。

ダイニングテーブルには常に勉強道具が置かれ、盆も正月も関係なく……旅行先ですら、私たち兄妹は勉強をしていました。

その甲斐あって、兄は京都大学に、私は神戸大学に現役で合格。

「大学合格」という点においては、成功したと言えるでしょう。


その16年後、私は母と絶交しました。

今では、母がしてきたことは「教育虐待」で、その背景には母自身が心の問題を抱えていたのだと思っています。

この記事では、教育虐待親の特徴とその背景にある心の問題について、考察をまとめてみたいと思います。

「教育熱心な親だ」と思っている・人から言われる親でも、ひょっとしたら問題を抱えているかもしれない、そんな気づきに繋がれば幸いです。


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【教育虐待親の特徴】

育虐待とは、行き過ぎた教育によって子供に精神的苦痛を与える、心理的虐待です。

ここでは、私の親を例に、こんな言動は教育虐待親の特徴ではないか、と思うことを3つ挙げてみたいと思います。

褒めずにもっと上を目指そうとする

ストでいい点を取るのは当たり前、だから褒めない。

「まだ上には上がいる」と、さらに次の課題を出す。

学生時代は勉強に対して、母はそのような態度でしたが、社会に出ると「もっといい仕事」「もっといい住まい」などなど、要求は果てしなく続きます。

私自身はそのたびに「自分はダメな人間なんだ」と言われた気がしたし、完了することのないタスクに限界がきて、無気力になったり、自暴自棄になったり、暴力的になったりする自分を見てきました。

なので、不登校・ODやリスカなどの自傷行為・パパ活・DVなどなどは、親の教育と無関係だとは思いません。


ネームバリューや権威を重視する

「〇〇さんちのお子さん、△△大学の医学部に入ったんだって」

母がそんな話をたびたびしていたこともあり、私は言われるがまま、とにかく有名な大学に入ることを目指しました。

ところが、いざ大学に入ったものの、何がしたいかもわからない。

かと言って中退する勇気もなく、空虚な大学生活でした。

ほんまムダな時間やった。

きちんと志を持って大学に来ている人が、キラキラ充実して見えて、羨ましかったですね……。


成績が悪いと不機嫌になる

はテストの点数が悪いとヒステリックになり、それがすごく怖かったので、私には「いい成績をとらなければ」というプレッシャーがずっとありました。

高校時代にはメニエール病を発症し、投薬治療を受けながらの大学受験となったのですが、そういう心理状態が原因だと私は思っています。

そんな過去があったのに、私自身も、犬を飼い始めてしつけがうまくいかない時「なんでできないの!」とヒステリックに声を荒げていることに気づきました。

そうした不幸な習慣は、どこかで修正しなければ後世にまで受け継がれてしまうと身を持って体感しました。


【教育虐待親の抱える心の問題】

いて、教育虐待の背景にある親自身の心の問題について考察してみました。

親の自己肯定感の低さ

められた経験が少なく、自己肯定感が低い人は、他人を褒めることが難しいと思います。

実際、私の母は祖母から「褒められたことがない」と言っていました。

自分が褒められてないから、子供にも「褒めるようなことじゃない」と厳しくしてしまうし、そもそも褒め方も知らない。

誰かを褒めたら自分が負けたような気がするという、嫉妬にも似た感情があると思います。

親自身が自分を褒め、大切にすることができれば、改善するかもしれません。


親の学歴コンプレックス

の父は高卒、母は短大卒で、学歴にコンプレックスがあり、子供を大学に行かせることで欲求不満を晴らそうとしていたように思います。

ネームバリューや権威にこだわるのも、優劣がわかりやすい、という単純な理由でしょう。

「いい大学に入っていい就職をする」という定型以外の生き方を知らない・許容できないという部分もあったでしょう。

本や映画などでたくさんの価値観に触れることで、改善するかもしれません。


親自身の愛着障害

の親には、子供は自分の所有物であり、子供の人生は親のものだと思っているフシがありました。

だから思い通りにならないと不機嫌になるし、反論は認められない。

「子供のため」と言うよりも、本当は自分が安心したいだけだったように思います。

自分の安心を子に依存しているのです。

子供は子供、自分は自分であると切り離して考えることで、冷静になれるかもしれません。


以上のように、親自身が心の問題を抱えていると、他の人と同じ教育をしているつもりでも、教育虐待になってしまうことがあると思います。

せっかくの教育も、子供の心にダメージを与えてしまっては、子供も親も幸せにはなれないし、社会的にもマイナスになりかねない。

世の中から教育虐待をなくすには、親自身が早い段階で自分の問題に気づき、メンタルケアに気軽に取り組めるような、情報共有の場やサポート体制が必要だと思いますね。


【お受験ママをする理由は何ですか】

て、私の母校(と言ってもいい?) 神戸大学の調査では、所得・学歴よりも「自己決定」が幸福感に強い影響を与えていることが明らかになったようです。

私自身、自己決定をまったくできなかった小学校時代、通学路にあったお地蔵さんの前を通るたびに「幸せになりたい」と拝んでいたので、わかるような気がします。

私は学歴が人生に役立ったことはないし(実家を出れたのはすごくよかった!)、親に捧げた22年間を返してほしいくらい。

もう40歳にもなるのに自分の適性もわからず、一生自分探しするのかと思うと、絶望感すらありますよ。(……と、脅してみたり。)

これが、お受験ママにいやいや勉強をさせられてきた人間の感想と、その後の人生です。

教育虐待だったかどうかの答え合わせは、それくらい後にならないとわかりません。

だからこそ、現役のお受験ママさんには今一度、よく考えてほしいのです。

お友達が受験するから?

将来が不安だから?

子供をいい学校に入れて自慢したいから?

誰かを見返したいから?

そんな理由で受験ママをしてるなら、知らずに教育虐待をしているかもしれません。

一旦立ち止まって、心療内科なりカウンセリングに行き、自分の人生の棚卸しを先にやりましょう。

そして、他人を気にせず、自分らしく生きることの喜びを知ってください。

楽しい人生にしましょうね。

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