【対人の悩み】断るのが苦手。断れないのは性格のせい?

かつての私は断るのが苦手でした。

自宅に営業に来た新聞を断れずに契約したこともあるし、街でキャッチに引っかかって高額のエステの契約をしたこともあります。

居酒屋のバイトでは翌朝までバイトの延長を頼まれて、体を壊したこともあるし、知人にお金を貸してほしいと頼まれて、まんまとばっくれられたことも。

この記事では、そうなってしまう心理と解決策をご紹介します。

以下のような人におすすめの内容です。

・気が弱い

・断るのが苦手

・だまされやすい


※当サイトではアフィリエイト広告を利用して商品を紹介しています。

【断れない原因】

期待を裏切ることに恐怖心がある

まれごとを断ろうとすると、私には次のような不安が頭に浮かんできました。

「もし断ったら相手をがっかりさせるかもしれない」

他人だとしても、どうしても怖くて断れないのです。

その背景には、幼少時代の記憶が関係しています。

私の体験談で言うと、母の期待に反することをすれば「悲しい」「がっかり」「あんたは本当にダメね」などの言葉で責められ、そのたびに私は罪悪感と無価値感を感じてきました。

その結果、相手の期待を裏切ることと罪悪感・無価値感が自分の中でひもづけられてしまい、頼まれごとをされるたびに、その恐怖から逃れようとする心理が働くように。

私の中では、「断ること=期待を裏切ること」だったので、断ることができませんでした。


メサイアコンプレックス

サイアコンプレックスとは、自分の劣等感や自己肯定感の低さを人助けをすることで穴埋めしようとする心理のこと。

感謝されることで自己肯定感が高まるのは誰でも同じですが、メサイアコンプレックスに陥っている人は、上のような心理から、無意識に「感謝されること」を渇望しています。

その特徴としては、以下のようなことがあげられます。

メサイアコンプレックスの特徴

・求められていないのに余計なおせっかいをする

・相手を「かわいそうな存在」だと見下す

・過剰な心配・アドバイスをする

・感謝されなければ逆恨みする

・拒まれると逆上する

頼りにされることは嬉しいので、断らずに何でも引き受けてしまいがち。

でも、便利に利用されていてもなかなか気づくことができません。


自己犠牲が当たり前になっている

「自分がやらなければ」という責任感、言い方を変えれば、強迫観念にとらわれているために断れないという場合も。

そういう人は、自己犠牲をすることに慣れすぎて当たり前になっているかもしれません。

子供時代、役に立たなければ存在を認められなかった、自分が我慢することでしか家庭内の平和を保てなかった、というような環境で育った私。

責任感があることを重宝されることもありますが、自己犠牲は長くは続きません。

断らずに引き受けたことで、自分を追い詰めて心身に支障をきたし、逃げ出してしまったことはたくさんあります。


見返りを求めている

「恩を売っておけば、いつか自分も助けてもらえる」と考えて、断らない場合もあるでしょう。

「情けは人のためならず」ということわざもあるくらいなので、必ずしも悪いことではないですが、自分が助けたいから助けるのではなく、ハナから助けてもらうことを目的とするなら、それは相手への「依存」です。

私の経験上、自分が助けてもらえることは少なく、「助けて損した」と思うことのほうが多かった。

それなのに、自分のことを他人に依存しているから、何度も同じことを繰り返してしまうのです。


以上のように、断れない原因は、単に「気が弱い」という問題ではなく、子供時代に身につけてきた考え方のクセや他人との関係の作り方に問題があることが考えられます。


【断れないことへの解決策】

自分の状況を把握する

人を助けようと言う前に、自分は他人を助けられる状況にあるのでしょうか。

世の中には、お金もないのにエステのローンを組んだり(私のこと)、借金持ちのギャンブル男を世話したり(私のこと、元夫です。。)する人がいるけど、客観的に見れば「オイオイ、大丈夫かよ」とツッコミが入りそうです。

人を助けるには、時間、お金、知識、労力のいずれかが必要です。

そういった余力もないのに介入することは、逆に問題を大きくしたり、自分も巻き添えになったりとトラブルの元凶になりかねません。

そうなるとムダに自分を傷つけることになってしまいます。

そもそも「断る」ということさえできず、他人にもてあそばれるような人に一体何ができるのでしょうか?

今、自分が助けられなくても、代わりの人は他にもたくさんいます。

それよりも、「断れない自分」から「断れる自分」になれるよう自分磨きをしましょう。

せめて、他人をあてにするのではなく、自分のことは自分でできるようになりましょう。

それをきっかけに、目の前のたった1人よりも、もっと多くの人を救える人に成長できるかもしれません。


期待することをやめる

人の期待を裏切ることが怖い人は、逆に自分の期待を裏切られることも嫌いだと思います。

かつての私は、来ると期待して友達を呼んだのに、断られたら否定されたような気持ちになっていました。

「スケジューリングがなってない」「あの子に来てもらっても嬉しくない」のように、相手に非がある、もしくは相手に価値がないと思うことで、自分を落ち着けようとしたりして。

これって、私が母の期待にこたえられなかった時の母の反応とまったく同じなんですよね。

勝手に期待しておいて、勝手に不機嫌になって、あわよくば相手の行動をコントロールしようとしていたのです。

……あろうことか、期待を裏切ることを恐れている自分が。

このように、期待というのは「自分の思い通りになってほしいという願望」でしかない。

だから、される側にとったらすごく重いのです。

そんな期待の意味を知れば、それを裏切ることにも裏切られることにも何の意味もないことがわかるでしょう。

話を「断ること」に戻しますが……

そうだとわかったとしても、断ったり断られたりすることへの抵抗感はすぐにはなくなりません。

そこで、私自身は、以下のようなセルフトークで克服しました。

断る・断られることへの苦手克服セルフトーク

「断られたけど、自分の価値が下がったわけじゃないから大丈夫」

「断るけど、相手を否定するわけじゃないから大丈夫」

生きている以上、頼む・頼まれるという場面は避けられませんが、これを意識していれば心がグラグラすることを防ぐことができます。


自己犠牲をやめる

「なんで自分だけ」

「自分がしてあげている」

「どうせ私はひまだから」

のような気持ちが浮かんできたら、自己犠牲をしているサイン。

自己肯定感は高まるどころか、搾取されて疲弊するばかりです。

そのエネルギーは、自分のためにつかってあげてください。

「他の人も休むなら、自分もちゃんと休もう」

「自分は自分のためにしてあげている」

「どうせ私はひまだから、自分のために時間をつかおう」

そんな風に自己犠牲をしていたエネルギーを自分に向けてあげれば、自己犠牲なんてしなくても幸せになれるということがわかると思います。

自分が自己犠牲してまで助けるべき相手かどうか、見極めることもできるようになりますよ。


【まとめ】

上のことをまとめると、断り上手な人とは以下のような人ということが言えます。

断り上手な人の特徴

・自分の力量を把握している

・自分のことは自分でできる

・人に期待しない

・ムダに自己犠牲をしない

・自分のために時間やお金をつかう

一言で言えば「自立した人」と表現できます。

最初は勇気も出ないし、断れない自分を卑屈に思ってしまうかもしれません。

でも、大丈夫。

断ることにも練習が必要なのです。

駅前で配られるチラシを断る、スーパーでの試食を断る、ファーストフード店ですすめられた商品を断る……

どんなささいなことでも、1つ1つを成功体験だと意識して、断れた自分を褒めてあげてください。

1回、2回と経験を積み重ねることで、だんだんと断ることへの抵抗がなくなっていくはずです。

そうして「断り上手」になれた時、心から納得できる暮らしを送っている自分に気づくでしょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA