【レビュー】アレクサンドラ・ラインヴァルト著『ホントはやなこと、マジでやめてみた』

『ホントはやなこと、マジでやめてみた』表紙

毒親育ちの私は、本当はいやだと思ってても自分の感情に気づけなくて、その場でガマンしちゃったり、引き受けた後に後悔するようなことが多々あった。

ドイツ生まれの作家、アレクサンドラ・ラインヴァルト著『ホントはやなこと、マジでやめてみた』は、そんな人におすすめできる1冊。

この記事で詳しくご紹介します。


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【おおまかな内容】

もな内容は、筆者の体験談。

びっくりしたのは和訳なのにすごくラフな言葉で書いてあるってこと。

映画の吹き替えみたいな感覚で読めて、すごく親しみやすい。

6章で構成されていて、

第1章 「自分」について

第2章 友人、知人、知らない人

第3章 家族、親戚

第4章 仕事

第5章 出産・子育て

第6章 恋愛・結婚

順番に読んでいくと、スルーをすべき「いやなこと」のハードルがどんどん上がっていく。

最初は自分の手の届く範囲から、徐々にメンタルブロックを外していく感じ。

だから、本を読み進めるごとに自分自身も、なんだかやれそうな気がしてくる。

私も、今日からこんな風に生きてみよう!って。


【印象的だった文章】

ッとした文章をいくつかご紹介します。

「自分磨きなんてしなくていっか」って思えるの、最高じゃない?

アレクサンドラ・ラインヴァルト著
『ホントはやなこと、マジでやめてみた』p.55

私は褒められることが少なかったから、「もっと上を目指さなきゃ」っていう、よく言えば向上心、悪く言えば、自己肯定感の低さを抱えて生きてる。

だから、自分磨きも、自分が満足するためって言うよりかは、自分がクズにならないためっていう意味のほうが強い。

つい自分以外の何者かにならなきゃって思ってしまうんよね。

それをしないで、開き直って生きることを後押ししてくれる言葉。

だからポジティブに生きたいなら、「理想」なんてスルーが一番だ。

アレクサンドラ・ラインヴァルト著
『ホントはやなこと、マジでやめてみた』p.75

理想と現実のギャップから、自分を責めたり、卑下してしまうことがよくある。

だったら理想を捨てればいい、という逆の発想。

毒親育ちのジメッとした思考にパラダイムシフトを起こしてくれる。

子供はいつだって親の期待を裏切ってがっかりさせるもの。そうじゃない子供は、ただのロボットかクローンだ。

アレクサンドラ・ラインヴァルト著
『ホントはやなこと、マジでやめてみた』p.175

「ほんとそれ!」って叫びたくなった。

私の場合は、自分を押し殺して親の言うことを聞かなければいけなかった。

大人になったら、意図せず親の期待にこたえるような選択をするようになってた。

それって、親の期待をプログラミングされたロボットと同じやんね。

子供がそんなことを甘んじて受け入れる必要なんてなくて、正々堂々と、親をがっかりさせてやればいい。

罪悪感を背負って生きていかなくても、いいんだよね。

100パーセント自分を愛せなくたって、周りと比べてそこまでダメでもないかなって思える程度なら、それで全然じゅうぶんだ。

アレクサンドラ・ラインヴァルト著
『ホントはやなこと、マジでやめてみた』p.282

自分も他人も、完璧な人なんかいないってこと。

もちろん、親も。

真っ向から対峙して、どうにかしようと考えるよりも、そういうもんだと受け入れてテキトーに付き合っていくことが、ありのままを愛すってことだし、気楽に生きていくコツなんだなって思った。


【読んでよかったと思ったこと】

上のように、マジメすぎるし、何でも真に受けちゃう私の脳みそをやわらかくほぐして、生きやすくしてくれた本なので、読んでよかったと思う。

今までしんどい気持ちで過去と向き合ってきたけど、少しだけ楽になった。

多少の好き嫌いのありそうな文体ではあるけど、ハマるとすごく爽快な1冊です。

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