「好きなことだけして生きていきたい」と考える人は多いと思いますが、「そんな都合のいい話はない」と思うのが一般的ではないでしょうか。
私自身もそう思って生きてきて、「我慢しなきゃ」「頑張らなきゃ」のような強い強迫観念を抱いて生きてきました。
私自身は、毒親育ちを克服しようと努力する中で、「したくないことをしない」と決め、結果的に「好きなことしかしない」という生き方にシフトしていきました。
そんな中で、図書館でみつけた『「好きなこと」だけして生きていく。ガマンが人生を閉じ込める』という本。
「自分の考えでまちがいないよな?」と確認するつもりで手に取りましたが、共感できる内容でほっとしました。
この記事でご紹介します。
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【おおまかな内容】
この本は5つの章に分かれています。
章のタイトルは以下の通り。
第1章
頑張って生きても得るものはない
第2章
好きなことをして生きていると幸せがやってくる
第3章
好きなことをして生きる考え方
第4章
好きなことをして生きるコツ
第5章
好きなことがないという人のために
それぞれの章は、さらに細かいトピックスに分かれていて、わかりやすい表現でテンポよく読み進めていけるようなボリュームです。
私自身は、「引き寄せの法則」に興味があって、スピリチュアルなものから脳の仕組みに関する本まで、いろいろと読んできたのでだいたい理解できるんですが、わかりやすく書いてある分、嘘くさいと感じてしまう人もいるかもしれません。
ただ、人生に対する自分の思い込みや価値観を見直すには、いいきっかけをくれる本だと思うので、この本を皮切りにいろんな本を読んでみるといいと思います。
私のように教育虐待を受けてきた人、「頑張らないと幸せになれない」と思っている人におすすめの内容です。
【印象的だったところ】
特に印象的だったところを引用しながらご紹介します。
自分には価値がないと思っていて、価値を認めてもらうには、「人の役に立つ」か「人のために尽くす」ことしかないと、なぜか思い込んでしまった人です。
心屋仁之助著『「好きなこと」だけして生きていく。ガマンが人生を閉じ込める』p.39
私自身の話をすると、前の夫はギャンブル依存症で、よく私の財布からお金を抜いてパチンコに行っていたほど。
当時の私は、かいがいしく身の回りのお世話をし、借金の返済を手伝い、「いつか改心してくれる」と信じて尽くしていました。
でも、それは本当は私自身が「そうでもしていなければ、自分に価値がない」と無意識に思っていたからの行動だったのです。
当時は、自分が必要とされていると確認して安心してたんですが…まさにそんなことが書いてあり、納得しました。
みんなが好きなことをして、みんなが自分らしく生きて、みんなが人に迷惑をかけて、「お互いさま」と感謝しあうようになったら、きっと社会はもっと生きやすくなると思うのです。
心屋仁之助著『「好きなこと」だけして生きていく。ガマンが人生を閉じ込める』p.86
頑張ることがデフォルトになってると、「自分はうまくいかないのに、好きなことで生きている人が許せない」と考えがちです。
でも、今は頑張れる気力や体力があるから頑張れてるだけ。
年をとったりして頑張れなくなると、今度は自分が責められる立場になってしまいます。
だから、「お互いさま」と考えるほうが生きやすいと私も思いますし、社会とはたとえどんな人でもお互いに影響し合って成り立っているものだと思います。
それと同じようなことが、後の章にも書かれています。
もしあなたが「頑張らないと認めてもらえない」と信じているのなら、今信じていることをやめて、自分にとって受け入れられないことのほうを信じることにすればいい。
心屋仁之助著『「好きなこと」だけして生きていく。ガマンが人生を閉じ込める』p.109
上のことに加えて、親に言われたことを信じているのだ、ということが書かれています。
私自身、親は絶対的な存在で、「親の言うことは正しい」と信じてきました。
でも、「毒親かもしれない」と思い始めて客観的に考えてみると、どうもおかしいということに気づき、「じゃあ、私が親から聞いてきた一般常識や社会通念は正しくないかもしれない」と考えるようになりました。
そこから私の人生は少しずつ変わってきたんですが、それに気づけるかどうかが、毒親育ち克服のための1つのキーポイントだと思っています。
この一節からは、親から信じ込まされてきたことよりも、自分の信じたいものを選ぶことが大切だという学びを得られると思います。
もし、くだらない人からも好かれようと思ったら、自分を殺して、好きなことをしないで、目立たないでいるようにしないといけません。
心屋仁之助著『「好きなこと」だけして生きていく。ガマンが人生を閉じ込める』p.161
くだらない人、この章では妬んでくる人のことを指していますが、それは親も含むと思います。
私自身、自分の母に気に入られるために、自分を殺して暮らしてきました。
絶交して罪悪感を乗り越えたからこそ、自分が好きなことをしてもいいんだと思えるようになったんだと思います。
【なぜ自分は好きなことで生きてないのか】
「世の中には好きなことで成功している人がたくさんいるのに、なぜ自分はそうではないのだろう?」
私自身、そう思ってきたんですが、最近気づいたのはそもそも好きだと思ってたことがちがったんです。
今ある成功例は、その人にとってベストってだけで、自分にぴったり当てはまるかどうかは別の話。
そう思うと、どんな人にもそれぞれの成功の形はあるってことです。
だから、どんどんトライアル&エラーをしていくことが大切。
この本は、背中をそっと押してくれると思います。