【レビュー】中川諒 著『いくつになっても恥をかける人になる』

いくつになっても恥をかける人になる 表紙

【生きててすいません、と思いながら生きてきました】

親育ちの人はなぜ生きづらいのか。

私自身たくさん考えてきたことだけど、その理由の1つが「自己肯定感」の低さ

先日も、気分が落ち込んでいる時にグダグダとネットをさまよっていた私。

「自己肯定感」だったかなんだかを検索してて下の記事にたどり着きました。

その中に書いてあった「肯定よりも自分を受け入れることが大事」って言葉に、

「あ、自分はまた自分のことを否定してたんだ」と気づく。

私自身は、不妊の専業主婦で、親とは絶縁状態。

社会的にものすごい引け目を感じながら生きてきました。

「生きててすいません」

本当にそんな感じ。

学歴をドブに捨てて音楽の夢を追いかけ、親に安心してもらいたくて結婚して、離婚も経験。

再婚した夫はなかなかの人格者だったから、運だけでなんとかなったようなもの。

自分なりに一生懸命考えて生きてはきたけど、その選択のひとつひとつが、子供じみて幼稚だったと思います。

今振り返っても、恥ずかしくて死にたくなるほど。

夫に養ってもらいながら、このまま人知れず年をとって、死んでいくのも悪くないかも。

特に「40歳=初老」って年齢にもうすぐ手が届くんだなって意識してからは、人生に対するあきらめを感じるようになりました。

そういう思考が周期的に頭の中を侵食するもんだから、そのたびにカンフル剤のような記事をネットに求めてしまうのです。。

もう何周も周回していると、どの記事も書いてあることはだいたい同じだし、私みたいな特異な人間にしっくりくる言葉なんてそうそうお目にかからない。

気休めに眺めて少しだけ生気を取り戻し、だまって日常に帰る。

そんな繰り返し。

だからか、不意に目に入った

『いくつになっても恥をかける人になる』

ってタイトルが、私には刺さりました。

アラファーの私でも、まだ恥をかいたりしてもいいって言ってくれるの?って感じで。


【筆者の経験してきた心の傷に共感できる】

は、今までにいくつかの自己啓発の本を読んできたけど、この本を読みながら思い出していた本が『嫌われる勇気』『夢をかなえるゾウ』

他者依存の思考をやめて、自分で自分の人生を切り開いていく」という根底の考え方は共通してると思います。

その中でも、この本は「恥」という感情に特化。

SNSなんて概念は上の2冊の本にはなかったと思うし、より現代に即した内容になっています。

何より筆者の中川さんご自身が、読者と同じ目線に立って、まさに「恥」だと感じてきたことを赤裸々に語ってくださってるので、すごく共感しやすい

上2冊に出てくる哲学者もガネーシャも、同じ目線ではなかったからね。

たとえば、下の引用。

彼らの活躍を見るたびに、ドロっとした嫉妬の感情に全身が支配されるのを感じた。

そして僕は、自分の心を守るために、彼らのSNSをブロックした。

引用:中川諒 著『いくつになっても恥をかける人になる』p.31

私自身、知り合いのアーティストがメジャーデビューしただの、後輩に子供が産まれただの、同級生が社長になっただの、散々ドロっとした嫉妬を味わってきたからわかるよ・・・

それを言語化して、本にするなんて、なかなかできることじゃないってこと。

自分が負け犬だってひけらかすようなもんじゃん。

そこに、中川さんの人柄と、この本にかける覚悟が垣間見えたような気がしました。

恥、さらしてるな〜って。

電通に入ってる時点で、世間一般からしたらじゅうぶん勝ち組とは思うけど・・・

あ〜、傷ついたからこその、この優しい言葉づかいなんだなって。

だから、私自身も心を開いてこの本を読み進めることができたと思います。

この本の中では、恥には大きく分けて「外的恥」と「内的恥」の2つがあると書かれています。

さらに、それぞれの恥は「初歩期」「研鑽期」「熟練期」の3つのフェーズに分けられる、とのこと。

私自身は、アラフォーだから人生でいうとこの「研鑽期」だけど、ミュージシャンとしてはもう15年もやってるベテランに入るし、だけど現代のボカロとか「歌ってみた」なんていうジャンルに関しては初心者で……

という感じで、それぞれのフェーズにいる自分を感じながら読み進めることができました。

内容的には、会社内でのコミュニケーションを中心に書かれているので、特に会社員の人には、リアルなシチュエーションをイメージしながら読み進めることができるのでおすすめだと思います。


【この本を読んだら挑戦する勇気がもらえる】

しい内容はさておき、私がこの本を読んで一番よかったなって思うことは、「自分は自分でいいんだ」と改めて思えたこと。

特に下の3つの考え方にはすごく勇気をもらえました。

・自分のコンプレックスは強みになりうる。

・人と違うことは価値だ。

・自信とは、自分をあきらめないこと。

ここだけ見たら、他の自己啓発の本にも書いてあることかもしれない。

でも、中川さんの体験談がもとになっているので、よりリアリティのある言葉としてダイレクトに伝わってくるのが、この本のいいところだと思います。

「恥をかいてみようかな=挑戦してみようかな」と背中を押してくれる本だと思いました。


【恥克服ワークシートをやってみた】

後に、巻末にのっている「恥克服ワークシート」をやってみたので、私自身も恥をしのんでここに紹介してみたいと思います。

目標の前に立ちはだかる恥
自分に自信を持っていると思うことが恥ずかしい

私自身は、本当は自分に自信を持って生きていたいのに、「こんな自分が自信を持つなんて恥ずかしい」と思っていることに気づきました。

その原因が下の理想の自分。

理想の自分の姿
努力が収入に結びついていること

現実は、努力はしてるけど収入としては少なくて、こんな自分が自信を持つなんてとてもできない。

売れないミュージシャンが自信満々だなんて、かっこ悪いよね。。。

主婦業も頑張ってるけど養ってもらってる分際だし・・・。

これをやってみて気づいたのは、私自身は内的恥と外的恥の両方を感じているハイブリッド型ということ。

本来は、内的恥を感じやすい人なんだと思うけど、生まれ育って以来

「そんな成績では恥ずかしい」

「そんな就職先は恥ずかしくて人には言えん」

「そんな結婚相手の職業(前の旦那だけど)は恥ずかしい」

「子供はまだできんのか」

などなど・・・数々の外的恥を親にインプットさせられてきたからだと思います。

成績や学歴・就職先などで人の価値を判断するような親だったので、私自身もいつの間にか「子ナシ専業主婦でいること・収入にもならないのに音楽を続けていることは恥ずかしいこと」という思い込みを持ってしまっていました。

だから、いつも夫に謝ってしまうし、社会に対しても引け目を感じてしまう。

ハタから見れば絶対幸せなはずなのに。

この恥を克服するために私が考えたのが下の対応策。

対応策

・謝るのではなく、感謝を伝える

・自分プラス他人の幸せに繋がる創作活動をする

・幸せをパワーに変える

養ってもらってる自分だけど、感謝の気持ちを社会にフィードバックできるように行動していくことで、自己肯定感が感じられるようになっていくんじゃないかな、と思えるようになってきました。


【自分なんか・・・と思う人こそ読んでみて】

「自分なんか無理・・・」

私自身、そうやって自分で自分にブレーキをかけて、いろんなことをあきらめてきました。

そんな人でも、この本を読めば自分のための恥をかいていこうと思えると思います。

自分を変えたいと思う人こそ、ぜひ読んでみてほしいです。

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