【親のことを考えれば考えるほど不幸になる】
親のことを考える時、必ずネガティブな感情が浮かびます。
怒りや悲しみ、失った自分の人生に対する絶望感など……。
でも、親のことを考え続けても、親が変わることは永遠にないし、失った人生が戻ってくることはありません。
逆に、親のことを考えれば考えるほど、不幸な気持ちになって、人生を損する機会を増やしてしまいます。
私自身、「自分ならなんとかできるのでは」と、買いかぶってまじめに考え続けてきましたが、ふり返ると、やっぱりしんどい時間だったなぁと思います。
なので、ネガティブな感情を持ちたくなければ親のことを考えることをやめればいい、というのは私の経験から学んだ教訓です。
でも、そうキッパリ割り切れないのが、アダルトチルドレンです。
それでもいつか、親とうまくやれるかもしれない
親がさみしがったらかわいそう
そういう「甘ったれ」た思考、「思い込み」をするように、育てられてきたわけで。
アダルトチルドレンとは、自分を犠牲にしてまで親の幸せを考えるようにプログラミングされたようなものだと私は思っています。
だから、もしこれ以上不幸な人生を生きたくなければ、自分の思考のクセを修正しなければいけません。
【今を一生懸命生きる】
愛犬を見ていると、今、この瞬間を一生懸命生きているんだなぁと感じます。
そうでなければ自然界では生き残れないので、当たり前といえば当たり前ですが、だとすれば人間がいかにムダに生きているか。
過去に起きたことをくよくよ考えたり、未来を心配したりして、全然幸せに暮らしてない。
あげくの果てに、自分ではない他の人間のために自分を犠牲にしたりする。
犬がいつも幸せなのは、そんなつまらないことを考えないからです。
そんな犬に倣って、今、この瞬間を一生懸命生きることが大切です。
この考え方は、マインドフルネスやいろんな自己啓発本などでも見ることができます。
今に集中することで、より充実した生活を送ることができるし、考えるだけで気が重くなる親のことを考える時間は確実に減ります。
自分にとって本当に大切なものは何か、気づくきっかけにもなります。
そうやって、少しずつ、自分の思考のクセを修正していくのです。
【アダルトチルドレン克服を考える必要がないワケ】
これまで私は、アダルトチルドレンを克服するには、厳しい精神修行が必要だと思い込んでいました。
でも、それも自分の思い込みでした。
本当に大切なものを大切にできていたら、毎日ってすごく楽しいです。
私にとって、それは夫と愛犬と一緒に過ごす時間。
それなのに、今までずいぶんと雑念にとらわれて、大切にできてなかったと反省しました。
目の前に大切な「今」があるのに、過去の記憶をほじくり返して、勝手に沈んだ気持ちになっているなんてバカバカしいですよね。
だったらもう、克服なんてどうでもいいやって。
精神科医の和田秀樹さんの著書『この国の生きづらさの正体 感情支配社会を生き抜く』という本にも、感情にとらわれると雪だるま式にふくらんでしまうので、気にしないことが大切だという主旨のことが書いてありました。
「気にしない」「考えない」というのも、よく生きるために必要な行動。
それをするかしないかは、自分が選べるのです。
私自身、最初はうまく気をそらせなかったんですが、日頃から自分の感情を観察するように心がけていたら、考え込む前に自分で気づけるようになりました。
自分の感情をコントロールできるようになるだけで、世界はぐっと生きやすくなります。
参考になりますように。