【自分は生きる価値があるのだろうか】
私は小さい頃から、「子供のくせに」と考えを聞いてもらえなかったり、親の謙遜だったのか、人前でこき下ろされたりすることがよくありました。
そのため、自分はいつもマイナスの人間であり、それをプラスマイナスゼロにするために、「何か」にならなければ……と強迫観念を抱いてしまうのです。
小さい頃から身についたその考え方は、なかなか払拭することはできません。
私自身は、長年シンガーソングライターとして活動をしてきましたが、特に大きく活躍したわけでもなく、結婚しても子供もできず、何者にもなれないまま今に至ります。
だから時々、「自分に生きる価値があるのだろうか?」と、考えてしまうのです。
【自分に価値があろうがなかろうが】
そんな時に飼い犬を見ると、なんだかうらやましく思います。
ごはんをモリモリ食べて、ハァハァ言うほど遊びに夢中になって、疲れたら寝る。
ただ今日を精一杯に生きるだけ。
すごくシンプルな生き方です。
でもよく考えたら「明日も生きてる」なんて思えるのは人間だからで、動物は、毎日生きるか死ぬかの瀬戸際で生きているんですもんね。
自分に価値があろうがなかろうが、今日を精一杯生きなければ明日もないのです。
【考えないというトレーニング】
それでも気持ちが落ち込んでいる時は、どんどん悪いほうに考えてしまうことがあります。
その時には「考えない」というトレーニングをすることにしています。
「それ以上考えない」と決めて、ひたすら思考をそらし続けるのです。
読書をしたり、笑える動画を見たり、、寝てしまうのも1つの手です。
そうすることで、自分をそれ以上傷つけないようにすることを選ぶのです。
いきなり「ポジティブ思考になりましょう」と言われても難しいですが、「自分を傷つける考えをやめましょう」と言われたら、それはできそうな気がします。
自分を傷つけるクセを少しずつ減らして、思考を修正していくのです。
最初はコントロールできなかった犬も、少しずつトレーニングで修正を重ねていけば、おりこうな犬になっていきます。
同じように、今まではマイナス思考をコントロールできなかったとしても、少しずつトレーニングをしていけば、コントロールできるようになると思うのです。
【犬にならって今日を精一杯生きる】
私自身、たくさんの自己啓発本を読んできましたが、
「ふつうの人は感情をコントロールできるのか!?」
と知った時は、驚愕でした。笑
自分の感情をコントロールできない親と暮らしてきたら、それを知らなくても不思議はないですよね。
だから、感情も思考もコントロールできるということがわかって、少しずつ生きづらいと思う時間が減ってきました。
考えないでいいことだとわかれば、せっかく楽しく過ごせるはずの時間をムダにすることもありませんし、それが自分を大切にすることにつながります。
私もまだまだ、「生きる価値が……」と頭に浮かぶことがありますが、そういう時は犬にならって、モリモリごはんを食べて、好きに過ごして、寝るようにしています。
翌朝起きたら、自分の価値を考えていたことなんて忘れてしまってます。
自分の価値を考えることなんて、そのくらいどうでもいいことなんですよ。