【私がアダルトチルドレンだと気づいた時】
私が「毒親」や「アダルトチルドレン」という言葉を知ったのは2019年、34歳の時。
人付き合いがうまくいかない、なんか浮いてるような気がする、自分は普通とは何かちがう。
何気にネットで検索してみたのがきっかけでした。
「小さい頃にいつもいい子を演じてきた」
「いつも親の顔色をうかがっていた」
虐待なんて受けたことはないから関係ないか……と思っていたものの、調べてみると自分に当てはまることがいくつも。
でも、この時点ではまだ「うちの親は毒親ではないよね」と思っていました。
ところが。
久しぶりに実家に帰省した時、母は私の人格を否定する言葉を浴びせてきたのです。
思い返せば、過去にも同じように罵倒され、そのたびに口げんかになり、私は何度も傷ついてきた。
私はその親子関係が「ふつう」だと思っていたけど、そうではなかったのか……
私は毒親育ちだったんだ、と確信しました。
そして、その帰省をもって、実家と絶交することにしました。
【毒親問題は社会の根底に潜んでいる】
その後、親から執拗に荷物が届いたり、いやな記憶がフラッシュバックしたり……と、精神的に不安定な時期もありました。
中でも、「自分が悪いのか」という罪悪感と「消えてなくなりたい」という自己否定がすごくつらかった。
そういう思いをブログやSNSで発信すると、思わずあたたかい言葉や共感の言葉をいただき、自分だけの問題ではないのだと感じました。
そこで、毒親に起因する生きづらさを感じている人を1人でも少なくし、みんなが快適に暮らせる社会の実現に自分の経験を活かしたいと思うようになりました。
【思考を変えれば運命は変えられる】
そこから私はいろんな本を読み、考察を重ねてきました。
私の1つの結論は、
自分の人生の舵を自分がとる
ということ。
ふつうの人からすれば当たり前のことかもしれません。
でも私自身は、自分の考えで行動することに強い不安を感じてしまい、それができませんでした。
他人の顔色をうかがったり、判断を他人に委ねたり。
その結果、自己犠牲を伴うことも。
自分で考えれば不安になるのに、他人に委ねれば別のストレスになる…という、ダブルバインドの状況が日常的に発生していました。
小さい頃に、自分で考えろと言われながら思い通りにさせてもらえなかった経験が、私を他人依存の人間にしていたのです。
そのような思考の癖は、そう簡単には修正できません。
でも、自分で気づけたなら、少しずつ「違うように考えてみよう」と思えるようになります。
イギリス初の女性首相になったマーガレット・サッチャー氏の名言に以下のようなものがあります。
考えは言葉となり、言葉は行動となり、行動は習慣となり、習慣は人格となり、人格は運命となる
「毒親育ち」という運命を変えたいなら、「考え」すなわち「思考の癖」を変えればいいのです。
私自身、「違うように考えてみよう」ということが習慣になった時、自分が今までいかに狭いものの考え方しかできていなかったのかに気づきました。
今では、以前よりずっと穏やかな気持ちで暮らすことができています。
【生きづらさ解消のヒントにお読みください】
私の印象に残っている映画『小公女』では
「女の子は誰でもプリンセスなんだから」
という主人公セイラのセリフがあります。
どんな逆境にあっても自分の品を下げることなく、自分が心地よく過ごせる考え方を選択すること。
そういう生き方が、自分の人生をよきものにするよう導いてくれる、ということを教えてくれます。
映画『ショーシャンクの空に』に出てくる主人公アンディにも、同じようなことを感じました。
私自身も、ブログ発信をしながら、そのような生き方を実現していきたいなと思っています。
このブログが、毒親育ちとして苦しんでいる人たちの生きづらさが少しでも解消するようなヒントになれば幸いです。