気持ちが落ち込んでいる時、思わずしてしまう「検索」。
最近はライフハックなんて言葉をよく目にするように、なんでも効率化されるようになりました。
心の悩みもパパッと解決できたらいいのに!
そんなタイトルの本『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』をご紹介します。
【ゲイで精神科医のTomyさんならではの言葉たち】
私がこの本を知ったのは、ツイッター。
バイト先の人間関係にしんどさを感じていた時のこと。
ちょっとクセのある、でも優しい言葉が私の心をくすぐりました。
著者のTomyさんは、精神科医での仕事を通じて、一言アドバイスをストックされていたそう。
それを日々ツイートしていたところ、たくさんの反響があったそうな。
繊細でたおやかな言葉づかいは、人の心にストンと落ちる。
「男に言われたら上からみたい、女には言われたくない…」みたいな、性別があるからこその受け取りにくさがないことは、性別を超えたTomyさんのよさだと思います。
【この本が毒親育ちにおすすめな理由】
この本には、1ページにつき1つのアドバイスが載っています。
それぞれがツイッターサイズなので、どのページから読んでもいいし、自分の不安にドンピシャなページだけ読んでもいい。
気持ちが落ち込んでいる時は、活字を読むのがしんどいこともある。
好きなところだけ読めるので、手に取りやすいですね。
一言アドバイスは、以下の4つのチャプターに分けられています。
・他人ってガッカリさせていいのよ
・人間関係って実は改善しなくてもいいの
・本当に悩むべきことは実はそんなにないのよ
・強くなる方法はね、こだわりを減らすことよ
チャプターのタイトルからもわかるように、対人関係で不安を抱いてしまう毒親育ちには、気が楽になるような言葉がたくさん載っています。
心が落ち込むようなことがあっても、ページを開けば優しく励ましてくれる言葉に出会えるはず。
本を開くのを寝る前のルーティンにすれば、「明日も頑張ろう」という気持ちにさせてくれます。
【本当は母に贈りたくて買った本】
実は、私がこの本を手に取ったのは自分のためではありません。
絶交中の母に、読んでほしいと思ったのです。
というのも、母は、いつも愚痴を私にぶちまけていたから。
自分のことを被害者のように言うことが多かったし、まるで自分は不幸だと言わんばかり。
それを聞いて私はいつも悲しい気持ちになっていました。
考え方次第で、人は幸せにも不幸にもなれる、と私自身は思っていたから。
でも、私が言うといつも
「あんたはいつも私に説教するね」
と、真剣に聞こうとしない。
そんな最中、母の一言をきっかけに私は母と絶交。
それでも、母の幸せを願わない日はありません。
精神科医の人が書いた本なら、何か伝わることがあるかもしれない。
そう思って、この本を手に取りました。
でも、いろいろ考えて、本を贈るのはあきらめました。
母の幸せは、私がどうこうできるものではないし、いい大人なんだから自分でなんとかすればいい。
自分の幸せのために自分の人生を使おう、そう思いました。
…と、うちはこういう結果になったけど、いい大人が自分でなんとかするためのアドバイスがたくさん詰まっている本にはちがいありません。
おすすめの1冊です。