【いらない荷物を送ってくる親】
私の母は、荷物を送るのが大好きでした。
頼んでもいないのに、ぎっしりと詰まった重たいダンボールが突然送られてくるのです。
正直、ありがたかったのは野菜のほんの一部。
値引き品や、賞味期限切れの食品などが入っていたこともあり、困惑することも多々ありました。
「いらない」と断ると逆ギレされ、送る前に確認を取るようにお願いしても聞いてもらえず。
いらない荷物を受け取るためにスケジュールを調整するのも憂鬱、消費するのにも捨てるのにもストレスを感じていました。
そんなことを、このブログの前身のブログに書いたところ、たくさんのアクセスがありました。
表立っては言えないけど、同じように思っている人は意外と多いんだな、と感じています。
【子に荷物を送りたがる親の心理】
親が荷物を送る行為は「親心」とか言って美談として語られることが多いですね。
本当に感謝できるなら、親心が正常に働いていると思いますが、度を越した親心はただの価値観の押し付けです。
度を越した荷物は、親自身の承認欲求を満たすためのツールになっているにすぎません。
「いつまでも必要とされたい」
「会話のきっかけがほしい」
「寂しい」
というような心理だと私は思います。
要するに子離れができておらず、自分の承認欲求を子供に依存しているのに、それを「親心」だと勘違いしているのです。
将来の介護などを見据えて打算的に送っている場合もあるかもしれません。
【親子間の共依存を強化する荷物】
私自身は大学進学で実家を離れて以来、20年近く荷物を受け取り続けてきました。
最初はありがたかったですが、自分の生活スタイルができあがってくるにつれ、負担に感じるように。
それは私自身の自立心の現われで、当然の感覚だったと思います。
でも、「都合よく親に頼りたい」という甘えもあり、荷物を断らないできました。
強権的な親ではありましたが、自分自身も親に依存していたのです。
親の顔色をうかがいながらも、「何かあったら親のせい」という考えで、ずっと生きてきてしまいました。
いっぽうで、親は、強権的な態度でこれまで私を自分のご機嫌とりにしていました。
その私が離れて暮らすようになったので、離れていても自分のご機嫌をとらせるために荷物をせっせと送っていたのだと私は考えています。
本当は自分の承認欲求が満たされない不安なのに、
「ちゃんと食事をとっているだろうか」
と、子への心配に置き換えてしまい、荷物を送るという行動を正当化。
子が荷物を受け取り「ありがとう」と感謝されることで自分の欲求が満たされるために、またその気持ちを味わおうと荷物を送りたくなるのです。
習慣化すれば、荷物に対する依存度も増していくでしょう。
だから、中身が何であろうと断られようと、送らなければ気がすまないし、礼の一言でもなければキレるのです。
そのように、私たち親子は離れて暮らしているにも関わらず、長い年月をかけて共依存の関係を強化してしまったのです。
【荷物を断れない理由にこそ問題がある】
私自身は、度重なる親からの人格否定発言に耐え切れなくなり、絶交をしました。
その後もしつこく荷物が届いて、断りのLINEをやっとのことで送ったら
「産んだことも忘れます」
と返事があり、心底ほっとしたのを覚えています。
自分で言葉にしたのなら、親だったことを忘れて自分の人生をもう一度見つめ直してほしいです。
でも、依存体質の親なので、きっと別のターゲットを見つけるでしょう。
荷物を断るまで、私は断ることに罪悪感を感じていましたが、実際に断ってみたら、生活費は変わらなかったどころか、むしろ処理するための負担が減ってすごく楽になりました。
いかに荷物が親の自己満足でしかなかったか、また、そのためにどれだけ自己犠牲を払ってきたかを実感しました。
荷物を断るか、受け取るかは、本来は自分が選べること。
選べないとすれば、その理由にこそ、本当の問題が隠れているのです。
クリスマスイブの前日に、離れて暮らす70代の親からいきなり送られてきた食品、日用品。
前にも「もういいから」と断っているのに、本当に迷惑なのです。
父とは年に数回会う良好な関係ですが、母とは子供の頃に受けた仕打ちが原因で10年以上疎遠にしています。
母が選んだであろう可愛らしい雑貨を見ると嫌悪感しかなく、ゴミ箱に押し込んで処分しています。
年老いて、私を介護要員にしたくて媚び出したのか?
最近送り物が増えて、相手の心理が読めず気味が悪く、こちらのサイトにたどり着きました。
貧しい暮らしをしているわけでもないのに、ティッシュやカップスープなどの生活感あふれるものを送ってきて、なんだか惨めな気持ちになります。
はっきりと断りたいのに「ありがとう〜」としか言えない自分にも嫌悪感を覚えます。
お返事が遅くなり、ごめんなさい!
コメントありがとうございます。
心の寂しさや不安から、迷惑と言われても送り物をしなくては気が済まない…そういう心理でしょうか。
将来の介護が…というのもあるかと思いますが、一時的な感情の高まりでいてもたってもいられなくなった、ということも考えられます。
断れないことに自己嫌悪する必要は私はありません、逆に私はコメントを読んですごいな〜と思いました。
というのも、受け取った上で、自分がいらないものはきちんと選別され、ご自身の気持ちを保つよう行動できているから。
私はそれができずに長いこと苦しんだので。。
断っても送ってくるし、悲しむそぶりをしたりするし、振り回されてしまいますよね。
幼児が駄々をこねたり、嘘泣きをしたりするようなものかな、と思っていますが、
幼児と違って親には改善の見込みはないので、それを手なずけるか、放っておくか、遮断するかは、子が選べばいいと思っています。